落語家・月亭天使(つきてい・てんし)

ご列席賜り、ありがとうございました

2月16日の初独演会ー落語披露宴ーにご列席賜りありがとうございました。

近頃のコロナ騒動で、人々の記憶からすっかり忘れ去られた感はありますが、2月16日の独演会に多数、ご来場ありがとうございました。

いや、ええねんで。ええねんで。エンタメって、向こう岸に渡るための一つの橋にすぎないと、私は思うので、また、新しい橋を作り続けるのみやなと思ってます。と言いつつ、ここでお礼を兼ねて振り返って見ると言うのは、コロナで仕事がなくなって暇になったからでもあります。いや、もともとなかったわけちゃいますよー。ほんまに!ほんまに!

しかし、今回、自分で自分を褒めるとするなら、師匠・文都に入門して、この10年やってきたこと、やりたかったことを全て盛り込んだ落語会にできたなぁと言うことですかね。

もちろん、「ああ、あのマクラちゃうかったな」とか「十年の間で一番好きなマクラにすればよかった(スパワールド天王寺の挨拶)」とか「(婚活の話の後)ま、こんなこと言いながら、実は、この4月で結婚することに…なりませんでした~!」みたいなんやり忘れたなぁとか細かい反省はありますが、今まで、あまり人に頼ることができなかった部分を頼ることができたり、「こんなこと言うてええんかな」とか考えて言えなかったことを言えてよかったと思います。

今まで、ミステリー落語会とかぐだぐだやと言われたことあったけど、そら、そうや!一人で台本書いて、一人で映像作って、映像再生して、その上で芝居して、落語して、なんなら太鼓も叩いとんねん!そら、ぐだぐだにもなるがな。みんな、一人でこんなけやってた私をもっと褒めてもええやろ、と思いましたが、今回はたくさんの方に協力していただきました。ありがたいです。

ほんま、All way together ですね。

エンディングVTRを作ってる時、入門から今までの十年を映そうと過去の写真を探していたら、たまたま、今はなき八聖亭での猫の日落語会の写真が出てきて、「そういえば、この時、福車師匠と初めてぐらいにちゃんと喋ったなぁ」とか「その時に、『こんな年齢で入門してきて、なんやねん?と、最初、思ってたけど、笛も鳴り物もちゃんとしてるし、俺は天使を認める。もし、そのことでなんか言うてくるやつ、お前を邪魔するやつがおったら俺にいいや』と言うてくれて、めっちゃ胸熱やったなぁ」とか「けど、そのあとの他の落語会で、私が前で喋ってる時、福車師匠、めっちゃでかい声で楽屋で喋ってはって、『あれ?もしかして、今、邪魔されてる?この場合、誰が福車師匠を殴ってくれるねん?』とか思ったなーと考えて、とりあえず、自分の写真フォルダを探しまくって、そのあとの写真を構成しました。

下記にアップしてみました。細くなったけど、前半、誰が映ってるか見てみて下さい。

そして、一番最後は福車師匠のご縁で始まった落語教室のみなさんとお囃子連の写真なので、過去から現在に繋がってたんです。(いや、誰がわかるねん)

一応、オープニングで歌ったCan you cerebrate?の「どうぞ、よろしくね」は、『夢の革財布』の「おめでとうさん」のあとに足したセリフ「これからもよろしゅう頼んます」に繋がってたんです。(ほんま、誰がわかるねん)

最初から最後まで披露宴を模しながら、過去から未来へ繋がる構成にしてましてん。

いや、もっと、褒めてくれてもええと思うねんけど…。そして検索に「月亭天使 結婚」か「月亭天使 文春」がくるようになってほしいねんけど。まだ、へたくそが出てくる!

あとオープニングで、「思い出から抜け出せずに佇んで」た客席で歌っていた私は、最後に、この世界から居なくなった友人の話をすることで前に進めました。つまり独演会自体が十年の軌跡でした。(そう、そんな壮大な構成やったんです…)

今、こんな風に、落語ができない状況ではあるし、笑いは健康に繋がるのかどうかはわからないですが、私はやっぱり、一瞬でなくなってもいいから、向こう岸に繋がる橋をこれからも作って行きたいなと思います。

そして、いつか、ドラマ『カルテット』で、ぜんぜん伏線じゃないのに伏線や!伏線や!とネットで盛り上がらせることのできる、坂元裕二さんみたいな脚本を持って、独演会をやりたいと思います。(いや、もう、普通の落語会するんちゃうかい)

最後に。師匠から届いた電報、めっちゃボケてくれてたのに紹介する時間がなくて申し訳なかったので、ここに写真を載せたいと思います。 

皆さまのおかげで、私は十年も生きてこれました。これからもヨロシクね。

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